導入事例:日本海洋コンサルタント様

土木業界では3次元データの活用が活性化しています。ICTを活用した土木工事では、設計図面の確認や出来形算出、出来形管理などに3次元設計データが使用され、最近ではこれを電子納品するケースも増えてきています。現在のSite Scan for ArcGIS(以後Site Scan)のユーザーは、この業界が中心となって使用していただいております。そのような「ドローンで取得した3次元データ」が当たり前になってきている土木業界に加えて、新たな場所でドローンの活躍の場の可能性が出てきました。

 今回紹介させていただく日本海洋コンサルタント株式会社は、建設事業に関する計画、調査、測量、設計並びに施工監理を中心に行う建設コンサルタント業に属するユーザー様で、Site Scanユーザーとしては初めての業種となりました。

 今回は日本海洋コンサルタント株式会社 技術本部 技術調査グループの伊藤諒様に、実際の業務にてSite Scanを使用してみて感じたことや各方面からの反応について、お話を伺いました。弊社としても新たな一歩を踏み出させていただいている状況の中で、建設コンサルタントにおけるSite Scanの可能性についてお答えいただきました。

更なるドローンの活用を目指して

伊藤諒 様日本海洋コンサルタント株式会社 技術本部 調査グループ 課長
伊藤諒 様日本海洋コンサルタント株式会社 技術本部 調査グループ 課長

弊社は海洋・港湾分野を専門とする建設コンサルタントとして、海陸境界の多様化、環境条件の複雑化に対応した技術力を発揮し、技術系職員計53名の資格保有者を有した技術者集団として、計画、環境、設計、調査、解析、実験、施工計画、施工管理の港湾総合技術コンサルタントとして業務を行っています。

その中で、ドローンを使用した取り組みを数年前から始めておりました。今までのドローンの使用方法としては手動でフライトを行い、撮影がしにくい場所などの写真を撮影する程度でした。今までにない写真などを納品することが出来ていましたが、もう一段階上のドローンの活用を行いたいと考えておりました。

そこで「ドローンでのフライトから点群生成、解析作業、作成したデータの出力」を簡単に一括で行うことが可能なSite Scanを導入しました。

UAVを用いた公共測量マニュアルに則った測量の実施

Site Scan導入後の道路排水設計業務において、設計資料作成のためのデータ取得・成果物の納品にSite Scanをフル活用していただきました。

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参考:設計業務作業フローとSite Scan for ArcGIS適応範囲
伊藤諒 様日本海洋コンサルタント株式会社 技術本部 調査グループ 課長
伊藤諒 様日本海洋コンサルタント株式会社 技術本部 調査グループ 課長

Site Scanの導入を決めたのもこの案件が決定したことが大きな要因の一つでした。早速この現場にてUAVを用いた公共測量マニュアルに則り、Site Scanをフル活用しました。

ワークフローとしましては、

  1. フライト実施
  2. オルソ・点群生成、補正作業
  3. オルソ・点群データのクラウド上での共有、出力
  4. ノイズ処理、横断図・縦断図の作成
  5. オルソ・点群・横断図・縦断図をもとに、排水設計

といった流れで行いました。このうち、1~3のフロー(フライトからSfM処理、補正、出力)までをSite Scan一つで行うことができたことは、作業の効率化につながりました。また、クラウドソフトウェアなので、SfM処理中も他の作業を行うことが出来たので、時間の有効活用にもつながりました。

従来に比べて、縦横断図面現地作業の現場工数が軽減され、広範囲なデータの取得が出来たことも、大きな効果の一つと感じております。現場測量作業時間が従来の方法だと4日かかるような現場でしたが、Site Scanを使用したことで1.5日に抑えることが出来ました。作業時間が半分以下になったのはとてもよかったです。

また、Site Scanの共有機能を使用すれば、クラウド上で誰にでもオルソ・点群データを共有する事が出来るので、その都度データを持って打ち合わせを行うなどの手間もかからないので、簡単に設計の方針や成果のイメージを共有することが行えたことも非常に助かりました。

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参考:測量におけるSite Scan for ArcGISの導入効果

初めての現場での運用でも安心

弊社の製品の特長の一つとして、「購入後の充実したサポート」があります。

こちらのサービスは、製品購入後に現場に同行し、Site Scanの運用方法を現場で指導する「現場指導」、普段のSite Scan使用における「サポート」、新たな活用に向けた「提案」など、専属スタッフにおける徹底したサポートを行っております。

今回も現場指導を実施し、その後もマニュアルに則った成果物の納品のためのサポートも行わせていただきました。

伊藤諒様日本海洋コンサルタント株式会社 技術本部 調査グループ 課長
伊藤諒様日本海洋コンサルタント株式会社 技術本部 調査グループ 課長

私たちとしても、今回の現場は本格的にドローンを使用してデータ取得を行う初めての現場となりました。現場指導という事で現場に同行していただき、GCPの設置レイアウトからフライトのコツなど、実際の作業を行いながらその場で指導していただけたので、より理解しやすかったです。

また、導入指導後の成果物納品についても手厚くサポートしていただきました。書類の記載情報から必要データの問い合わせまで、一つ一つ丁寧に対応していただきました。無事に成果物も納品する事が出来て、我々としても非常に満足しております。

今後も運用していくうえで、サポートを最大限に活用させていただきながらSite Scanの使用場面も増やしていければと思います。

【本件に関する問い合わせ先】
 ソリューション事業本部 TEL:03-3553-1122(松本)

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