芝本ソリューション
5月 23

現場の日々管理の効率を5倍改善

ドローンの効果

現在では建設プロジェクトの開始から終了まで、ドローンは無くてはならないツールになっています。ただ、これまで難しかったのは、構造物の現状確認を正確に行う事でした。その理由ははっきりしていて、測量用ドローンは真下の写真は効率よく撮影するように最適化されていますが、構造物の側面を撮影するのはむいていませんでした。建設前に樹木を伐採した地面の測量は、出来上がった高い建造物の撮影に比べれば随分簡単です。現場で撮影する際の飛行設定は複雑で、必要な高度とジンバル角度がなければ精度を出すことができません。

その問題を、最新の飛行モードの「スキャン」がはじめて解決しました。スキャンモードは商業ドローン業界初の自動縦面撮影モードです。弊社のお客様であるアーガイルアジア社が既にスキャンモードを利用し、現場での作業時間を短縮し、印象的なBIM用の出力データを作成しました。

目的:迅速で正確な現場での現状確認

アーガイルアジア社(Argyle Asia)は東南アジアで不動産投資・当地とインフラ発展・設計と工事を行う会社です。土地発展と建設管理サービスの責任者であるジェームズ・ハデン(James Hadden)氏がこのプロジェクトのリーダーとして、クアラルンプールの混合ビル団地で現場調査の測量を行いました。

アーガイル社の目的は、「土地財産の発展設計で利用できる現場調査データの収集に掛かる時間を早めること」でした。クライアントの記録と設計図面が少なかったため、現場で正確なデータを収集する必要がありました。

また、従来の測量のやりかたにはいくつかの問題点がありました。例えば、樹木が多く建物に近づきにくいため、現場での測量が困難だったことです。また、特徴的な建築物のため更に時間が掛かりました。「商業施設と住宅のテナント様に対しての迷惑のほか、手動による測量の安全性も考慮しないといけません。」とハデン氏は語ります。

そのため、この現場ではドローンを使った測量が適しているとハデン氏が思いつきましたが、誤差を少なくし大きなミスをすることなく、ビルの縦面を撮影することができるドローンによるソリューションが必要でした。

解決法:スキャンモードによる詳細な3Dモデル

アーガイル社はSite Scanを使うことを決め、スキャンモードで撮影し、写真と同様なモデルを作成してみました。基準点を5点設定し、オルソ画像と点群の座標を固定しました。「仕事の流れで言えば、数分でSoloの設定を終えてサーベイを実行しました。Site Scanは迅速で信頼性が高く、効率よく作業ができ、素晴らしい結果が得ることができました。」と言ってくれました。

現場の上のポリゴンはSite Scanが撮影した位置を表しています。現場全体を撮影し、3Dモデルの精度がよく出るよう、スキャンモードのアルゴリズムが自動的に最適な場所を計算します。

この現場が複雑であったことから、地上の測量で取りにくい場所を撮影することが最も重要でしたが、「撮影することができないと思ったところでもドローンで上手く撮ることができ、樹木の影で隠れている建物の面も撮れました。」と。

結果

位置情報付きCADファイルの作成を5倍に

ハデン氏にとって、現場での作業時間の短縮とマンパワーの軽減がSite Scanのスキャンモードでの最大の優位点でした。「このプロジェクトを、従来の測量方法で作業を行った場合3~4週間もかかり、もちろん人員も必要で、加えて、現場の測量データを使ってCADとRevitモデルを作成するには2.5週間かかったかもしれません。RevitとAutoCAD図面を作成するには合計で7週間(49日間)かかると思います。」とハデン氏がコメントしています。

「スキャンモードは初めて体験した機能です。Site Scan以外のドローンソリューションでは、自動的に、このように効率良く縦面を撮影することができません。」アーガイルアジア社のジェームズ・ハデン氏

ドローンでデータを収集したことにより、「結果をより早く提供できるようになりました。この現場では、現場を撮影し、データを処理して、位置情報付きオルソモザイクと点群を作成し、CAD用ファイルを3日間以内に作ることができました。それから一週間で、位置情報付きCADとRevit図面作成の作業を終え、合計10日間で終わりました。

最終的に、この現場での結果を提供するまでに、時間差(49日から10日に)は約5倍 加速させることができました。「現場調査は毎回異なり、毎回期限が違いますが、このプロジェクトでドローンを使った結果、かなりな時間短縮ができました。」とハデン氏。

BIM用3Dモデル

従来の現場調査データはexcelファイルで普段保存していますから、視覚化したりBIMの仕事に統合したりすることが難しいです。建設業界にBIMの浸透が続くと、3次元の出来形データの不足が問題となりつつあります。

例えば、ヨーロッパでは全ての建設プロジェクトにおいて、これからは出来形のBIMモデルが必須となります。ただ、JB Knowledgeの2015 Construction Technology Reportでの調査により、これに適合できるアメリカの建設会社は半分未満だそうです。

特に縦面の飛行モードを持つドローンによるデータ収集は簡単に行えます。ハデン氏は高密度な3D点群とメッシュを作成し、ビルのインフラ特徴を簡単に特定し、BIM用3Dモデルに統合できました。「サーベイをし、座標を入力し、モデル作成や断面作りは飛行した数時間後から開始しました。」と。

Revitでの点群ツールを使って、建物の断面をとって、プロフィールを設定し、壁を入れたり窓の詳細を入れる事ができました。このようなプロジェクトの素晴らしいことは、窓が標準的になっていますので、Revitに登録すれば、他の窓にも使えます。

次は?

このようなデータ収集が可能になったら、ハデン氏はアジア中のプロジェクトで価値を増やせる様々な方法を調べています。例えば、屋内でレーザースキャナーのデータをドローンの点群データと統合し、現状の完全モデルを取得できるようにしようと思っています。

「スキャンモードは初めての機能です。他のドローンソリューションは自動的にこんなに詳細よく縦面を撮影することができません。これから、より大きくてより複雑なプロジェクトで使うことを楽しみにしています。」とアーガイルアジアのジェームズ・ハデン氏