芝本ソリューション
4月 24

中小企業がドローンデータから得られる利益

Site Scanを毎週全ての工事現場で飛ばすことで、Bogh Engineeringの生産性は4倍向上し、厄介な請負業者とのいざこざの発生を未然に防ぐことができるようになった。

Bogh Engineeringは3代にわたって家族で経営してきた建設会社だ。64人の従業員を持ち、カリフォルニア州のビューモントに拠点を置いている。同社は主に公立学校の建設を担っており、現在は13万平方メートルの大きさを持つインディオ高校を含む、14カ所の現場で作業を行っている。「私たちのビジネスの90%は学校関連のものです。私たちは学校関連の複雑な手続きなどへの対応にも慣れており、クライアントと直接協力して作業ができるからです。」この業界で30年の経験がある同社のオーナー、マーク・ボーは語る。

Bogh Engineeringの主な仕事は床から垂直な構造物まで、様々な状況でのコンクリートの打設である。同社はまた、調査、解体、整地など、コンクリート工事の準備のために必要な様々な現場作業も担当している。主要な作業の前後では、現場の調査がいつも行われる。また、他の請負業者から仕事を引き継ぐ際にも調査を行う。調査データがあることによって、作業が計画通りに開始され、予定通りに完了したことを確認できる。

Bogh Engineeringには常駐の調査員がいる。彼らは各現場に赴き、従来の道具を使って地形測量を行う。1カ所の学校建設現場を一人で調査する場合、通常1、2日の時間がかかる。「この調査のスピードを上げ、調査回数を増やすためのソリューションを探していました。そこで、Site Scanのようなシステムを探し始めたのです。」マークは言う。

地形測量を活用した土量計算

現在Bogh Engineeringが担当しているプロジェクトの中で一番大きいのはカリフォルニア州にあるインディオ高校の解体と建て替えである。工事は2013年の2月に始まり、現在は第5工期の最終段階に入っている。現場の整地作業を行う前後に、Bogh Engineeringのチームは現場の調査を行い、Civil 3Dを使用して調査データをもとに土量の計算を行う。Bogh Engineeringのエンジニアであるダミアン・ガルシアが彼のワークフローを説明してくれた。

  1. 地形測量を行い、トータルステーションを使用して25フィートごとにあるグリッド上の基準点で測量を行う。
  2. 測量した基準点全ての座標をCivil 3Dにインポートし、現場地形のサーフェスを作成する。
  3. Civil 3Dのサーフェス作成ツールを使い、デザインサーフェスを作成する。
  4. このサーフェス(現場の地盤)のz軸と設計図の路床を比較する。
  5. 路床から+/- 3cmの間のエリアは正常とみなされ、緑色で表示される。青色のエリアは地盤が低すぎていて、+3cm以上の盛土が必要な部分である。赤色のエリアは地盤が高すぎ、-3cm以上の切土が必要な部分である。
土量の計算

このビューを使えば、プロジェクトの初期に作業チームがしなければならない作業を全て見られるようになり、また終盤には作業が計画通りに完了したかを確認できます。

Bogh Engineeringがインディオ高校プロジェクトの第5工期を開始したのは先月だ。今工期ではトイレと売店を含んだ建物2部屋、建物の管理室1部屋、野球場3つ、バスケットボールコート5面、そして新しい駐車所の建設作業が行われる予定だ。Bogh Engineeringは解体と整地、コンクリートの打設を担当している。

土をどれだけ移動させればいいかを見積もるため、現場チームは土量の計算を行った。調査員は現場で2日かけて、合計324の基準点の測量を行った。その後、オフィスのエンジニアがCivil 3Dを用いて、1日かけてデータの後処理を行った 。

Bogh Engineeringの調査員は第5工期に、トータルステーションを使ってインディオ高校の現場の合計324の基準点の測量を行った。

Site Scanを使えば生産性が4倍に

現在、Bogh Engineeringは調査にSite Scanを使っている。インディオ高校の17エーカーある現場でSite Scanのドローンを飛ばし、僅か30分ほどでデータを収集する。2回の飛行で、Site Scanは410枚もの画像をキャプチャした。その後、これらの画像をSite Scan Managerを使って、僅か3時間ほどでオルソモザイクと点群データに加工する。

連邦航空規定第107部(パート107)の公認操縦士であるコリンが第5期の現場をSite Scanで調査する。

チームはプロジェクトの初期段階の内に、予め僅か1時間のうちに10個のGCP(地上基準点)の測量をしていた。今ならこの基準点をSite Scan Managerにインポートして、モデルをジオリファレンスし、路床にオーバーレイすることができる。地上には同じ基準点がそのまま残されるため、以後のドローンでの調査をもとに作成されたどんなモデルにも使用することができるようになる。

データをSite Scanで集め、イメージを3D点群データに加工するプロセスに掛かった時間はたった半日である。言い換えればこの現場での作業を、現在の方法に切り替えたことで、従来の地形測量方法と比べて、生産性が4倍上がったということである。

Site Scanの導入後、Bogh Engineeringが現場で費やす時間は格段に短くなった。
「14の建設現場全ての調査を行うのに、かつては何週間も掛かっていましたが、Site Scanがある今では、たったの2日です。」
Mark BoghBogh Engineering

「Site Scanで処理したデータは以前に比べて格段に詳細なものになっています。」ダミアン・ガルシアは言う。「インディオ高校の第5工期の点群データには300万もの基準点が含まれているため、より正確に土量の計算ができるようになりました。」

Site Scanのデータを使って、第5工期の土量計算を行う。

記録作業を改良することで時間とコストを節約し、他の請負業者とのいざこざを避ける

入札や作業管理の目的以外でも、Bogh Engineering社はSite Scanのドローンを現場で飛ばしている。彼らは記録目的でも、施工中の現場画像を収集しているのだ。現場では他の複数の請負業者も一緒に作業を行っているため、他の企業と係争になるのはよくあることなのだ。

プロジェクトの引継ぎ時には、他の請負業者といざこざが発生することもある。

Bogh Engineeringが他の請負業者から仕事を引き継ぐときに現場の調査を行い、作業が計画通りに行われているかを確かめるのはそのためだ。これは自社の契約の範囲を超えた出費を避けるために重要な作業である。

オンラインで全ての重要な記録文書にアクセスできることで、多くの時間と費用が節約できているとマークは考えている。現在、現場の記録文書は全てクラウドベースのプラットフォーム、Site Scan Managerに保管されている。アクセス権限のある社員はオルソモザイク写真、画像、飛行記録に毎週アクセスできる。「何かがあれば、1ヶ月前の出来事でもクリック一つで確認することができるのです。」マークは言う。「特にオルソモザイク画像は過去の出来事を見直し、何がいつ終わったのかを確認するのに便利です。」

彼は前回Site Scanのドローンを飛行させた時、オルソモザイク写真を見て、他の請負業者が溝堀作業でミスをしていることに気がついたそうだ。彼はさっそくオルソモザイク写真を付けた400ドル分の変更指示書を請負業者のプロジェクトマネージャーに送った。

先週は他の請負業者との係争のせいで、ずっと裁判所に通い詰めなければなりませんでした。現場の記録を残していれば、それを防げていたかもしれません。

Mark BoghBogh Enginerring

彼はまた、以前に担当したカリフォルニア州のぺリスでのプロジェクトについても語ってくれた。整地業者とコンクリート業者の間でどちらのデータが正しいかを巡って係争になり、彼は裁判所に行かなければならなくなった。その請負業者の調査データは約11500㎥もずれていた。結局、マークのデータが正しかったことでこの件だけで16万ドルの支払いを逃れることができた。

今後に向けて

Site Scanを使い始めてからの最初の2か月は成功に満ち溢れたものだった。そのため、マークと彼のチームはドローンを飛ばす回数を増やし、全ての現場で週に一回、記録のためにデータを集めるようとしている。

週に一回、全ての現場の写真を記録のために残しておきたいのです。
Mark BoghBogh Engineering

毎週現場のオルソモザイク画像を作成することで、チームは他の請負業者と必要なデータを使って、より高度なコミュニケーションがとれるようになり、さらに係争に備えた証拠も残せるようになった。「今やああいった不快なことが起こるのを予防できるようになりました。それが一番助かっている点です。現場の画像を持つことで、積極的な対応ができ、他の請負業者に警告もできるようになりました。さらにそれだけではなく、彼らとの共同作業を素早くできるようにもなったのです。」マークは言う。

マークによれば、彼は既にビューモント地域の他の建設会社にもSite Scanを勧めているそうだ。製品を売り込もうとするのではなく、Site Scanで何ができるかを教えてあげるだけで十分だと彼は考えている。「他の請負業者にもSite Scanで集めたデータを見せ、日々の仕事に取り入れるのがどれだけ簡単かを教えてあげました。全ての小規模建設業者が1台は持っておくべきだと思います。」